2016年2月14日日曜日

『いつも彼らはどこかに』 



『いつも彼らはどこかに』 小川洋子 (新潮文庫)

短編集。 まるで理科の実験、例えば何か動物の解剖とか植物の成長を淡々と観察するレポートのような、静かで緊張感がある描写。

一行読むたび、なんだか心の弦が締められるように痛む。読み進むのが怖くなる。

人、動物、植物、そしてモノ、それぞれがactorとなり一つの物語を作っていく。

繋がっていくのだ、ネットワークを構築して。モノを介して人と人がつながるストーリーもあれば、モノの存在感が圧倒的に大きい話もある。

きれいで、でもなんだか恐ろしい世界。

もっとも、活字までもがactorとしてエロスのネットワークを作る『バタフライ和文タイプ事務所』を読んだときのように心底たまげるということはなかったけど、読んでよかったです。





本日33度。

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